ミズグモは、1cm程度の大きさの黒っぽい体色のクモである。全身が毛深いことを除けば、外見上は近縁のタナグモ科のものとほとんどかわらない。 体長は雌雄とも8-15mm、頭胸部は赤褐色、腹部は灰色から黒褐色、特に斑紋はない。歩脚も褐色から黒褐色。背甲前方に2列8個の眼が並ぶ。頭胸部は卵形、腹部は楕円形、篩疣も間疣もない。 形態的には水中生活にふさわしいような特徴があまりない。ただ、第3・第4脚の腿節内側に長い毛を密生する。これは水中活動する際に空気を抱える部位に当たる。また。気管気門が一般のクモでは腹部腹面後方の糸疣近くにあるのに対して、ミズグモではほぼ中央にあり、空気を抱える後方歩脚間に近いのも、水中生活への適応ともとれる。 日本固有亜種(A. a. japonica)が記録されているが、これについてはまだ確定的ではなく、変異の範囲とも見られている。