成虫の前翅開帳は日本本土亜種で55-60mm。後翅には尾状突起と赤色の斑紋が存在する。翅は黒っぽい灰色を基調とするが、台湾亜種 subsp. tsushimana と中国亜種 subsp. sinicaria は前・後翅ともに中心部が白っぽくなる変異が見られる。この変異は連続的で、白色の程度には個体差がある。触角は♂で櫛歯状、♀ではほぼ糸状になる。後述するように形態的にアゲハチョウ科の一部と類似する。 昼行性とされるが、夜間、人工の灯りにも飛来する。成虫は日本本土亜種では5月から9月ごろ、台湾亜種では4月から10月ごろまで見られ、いずれも年2回発生とされる。 幼虫の腹脚は5対。体表が白い蝋状物質に覆われる。食草としてミズキ科のミズキ、クマノミズキ、ヤマボウシが記録されている。本種の食草はかつてクスノキ科のヤマコウバシとされていたが、これは誤りである。